顔のたるみ、ほうれい線を引き起こす猫背は肩甲骨と関係があった
顔のたるみ、ほうれい線の原因の一つと考えられている猫背ですが、実は、肩甲骨とも深い関係があるのです。普段、猫背習慣を改善しようとしている方も、更に肩甲骨を意識してストレッチなどを行うと更に効果的に猫背の改善が可能になります。その、猫背と肩甲骨の関係についてまとめてみました。
顔のたるみ、ほうれい線改善のポイントとなる肩甲骨について
肩甲骨は胸部部分の左右の肋骨で囲まれたカゴのような構造物の後ろに張り付いている骨です。
肩甲骨は、その胸部部分のカゴの上をスルスルと滑りながら動くため、かなり自由度が高い骨と言えます。更に、この肩甲骨には、腕の骨がついている為、体と腕を繋ぐ役割もしています。
肩の動きをスムーズにして、腕を自在に動かすには、肩甲骨の動きがとても大切になります。それに加え、肩甲骨にはたくさんの筋肉が付き、胸部の上に固定されています。
猫背の習慣により、姿勢が悪くになると、肩甲骨周りの筋肉の柔軟性のバランスが崩れ始めます。姿勢が悪い為に、使われすぎて硬くなってしまう筋肉が生じたり、使われずに弱くなってしまう筋肉などが生じたりします。筋肉にバラつきが出てくるため、肩甲骨の位置も正しい位置では無くなってきてしまいます。
肩甲骨の位置がズレてしまうと腕が、動かしづらい、肩が上がらないなどが生じてきます。それ以外にも、肩こり、首コリなどが起こることもあり、肩甲骨周辺の筋肉が硬いことから、頭に行く血流が阻害され、頭痛など引き起こすこともあります。これらの症状がある方は、猫背によって肩甲骨の位置が正しい位置ではなくなっているかもしれません。
顔のたるみ、ほうれい線と姿勢の関係
顔のたるみ、ほうれい線の原因については、よく表情筋の衰えなどが取り上げられることが多いですが、実は、身体の様々な筋肉に支えられているのです。その為、姿勢が崩れてしまうと、顔の皮膚も歪んだり、崩れやすくなってしまいます。その姿勢との関係についてお伝えします。
猫背の方は、肩甲骨のあたりから背中が丸まった姿勢です。背中が丸まってしまうと、頭は体の上に乗らず、前の方へ出てしまいます。頭の重さは、5~6キロ程あると言われています。本来、身体で支えるはずの、頭の重さが、支えられていない状態です。前首になって支えがないと、顔の皮膚も筋肉も引っ張られて、重力に負けやすく、たるみが生じやすく、ほうれい線ができやすい状態になってしまいます。
また、前首の状態ですと、常に無理をして首を支えている状態ですので、首周りの筋肉が必要以上に発達して、硬直してしまいます。その結果、首が太くなり、エラが張ってくるなどの症状が生じます。首周りにつく、余分な硬い筋肉は、血液やリンパの流れを妨げることになり、老廃物や毒素が上手く排泄できない状態となり、代謝機能も低下することになります。
日常的に老廃物や毒素を含んだ余分な水分が顔周りに溜まりやすくなってその部分が重力に負けてたるみが生じやすくなります。お肌のくすみも、吹き出物も、引き起こす原因にもなります。
後頭部から背中の正中線に沿って始まり、左右の鎖骨・肩甲骨に終わるひし形の筋肉を僧帽筋と言います。僧帽筋は、顔の皮膚と筋肉を引き上げる働きがあります。猫背で背中が丸くなった状態が続くと僧帽筋は、衰えて、硬くなってしまいます。その結果、顔の筋肉と皮膚を引き上げる力が弱くなり、顔のたるみ、ほうれい線を作りやすくなってしまうのです。
顔のたるみ、ほうれい線と肩甲骨の関係
猫背の方は、その姿勢の影響で、身体が全体的に前かがみになっています。首も前に出てしまい、肩も前に出てしまっています。肩は、前に出ている状態を保ちながら、上にも上がった状態ですので、身体は疲れやすい状態となります。
そこで、意識して、肩甲骨を下げてみると、胸が開くのを感じることができます(やってみて下さいね)。胸が開くと、自然と呼吸が深くなります。呼吸が深くなると、身体に酸素が行き渡り、自律神経の安定や細胞を活性化させる効果へとつながっていきます。
また、意識して、肩甲骨を下げてみると、自然と顎が引けます(顎が引きやすくなります)。顎周りの筋肉は、肩甲骨とつながっているので、顎が引けると、フェイスラインが引き締まり、マリオネットラインやほうれい線の改善につながります。
顎が引けると、必然的に5~6キロほどの頭も体の上に戻ってきます。頭が体の上に戻ると、肩こりや首コリや筋肉の張りやこわばりが取れて、それらによって生じていた表情ジワが改善されていきます。
肩甲骨を意識して下げることで、上記のような変化が期待できるのです。すごく、美容と関係していることがわかりますよね。また、肩甲骨を意識して下げると、体幹の筋肉も発達して、新陳代謝アップにもつながります。お肌のターンオーバーの乱れも改善されることにもつながっていきます。
肩甲骨が下がると、顔の皮膚と筋肉を支える僧帽筋も鍛えられるので、顔のたるみ、ほうれい線ができにくい環境を作ることが可能となります。
肩甲骨下げる方法
- まず、肩甲骨同士を背中の中央に寄せて下さい。
- 肩甲骨を中央に寄せると、肩が少し上がる感覚があると思います。その肩を肩甲骨は寄せたままで、下の方に下げて下さい。
最初は、少し辛い為に、わずかな時間しかこの状態をキープできないかもしれませんが、徐々に一日の中でキープできるだけ時間を増やしていければ少しずつ姿勢も変化してくることになります。
無理せず、できる範囲で続けることで、筋肉も変わってきます。 姿勢が悪い方は、体幹の筋肉も発達していないため、冷え性の方も多いです。意識して、肩甲骨を下げる習慣を身に付けると、自然と冷え性も改善されます。きれいな姿勢を目指して、顔のたるみ、ほうれい線対策へとつなげていきましょう。